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【消防法】灯油を運搬、保管するのに資格や免許は必要? 

灯油の運搬や保管に関する法律や規制はどんな感じなの?
灯油の運搬・保存方法まとめ

 ■ 灯油を普通に運搬・保管するのは問題ないの?
灯油缶の積載
ガソリンスタンドで購入できる灯油
 石油ストーブや石油ファンヒーターの燃料である灯油。
 とても身近な石油製品であり、ガソリンスタンドやホームセンターなどで手軽に購入する事ができます。

 しかし、この灯油は同じ石油製品であるガソリンのように、運搬したり保管したりするのに資格や届け出・許可などは必要ないのでしょうか?

 そこで今回は、灯油に関する法律や規制についてまとめてみました。
 ■ そもそも灯油ってなに?
灯油 ロゴ
灯油とは
 さて、石油製品にはガソリンや軽油、重油、灯油など様々ありますが、灯油は一体どのような物なのでしょうか?

 灯油とは、ケロシンという石油の分留成分から作られる石油成分で、このケロシンを日用品に利用するために調整した製品のことです。

 無色透明で特有の臭気を放つ液体で、引火性はありますが、引火点は40℃以上と常温より高いので常温では引火しません。

 このように、取り扱いが容易であることから、暖房機器や給湯器、燃料電池などの燃料として多く使用されています。

 ちなみに、ケロシンは、灯油の他にもジェット燃料やロケットの燃料にも使用されているんだとか。
 ■ 灯油の運搬・保存に必要な免許や資格は?
法律・規制について
 さて、日本において灯油は、生活必需品の一つともなっていますが、灯油を購入してから運んだり、保存したりするのに法律上の決まりは無いのでしょうか?

 灯油は、消防法において危険物第四類(引火性液体)第2石油類に分類される危険物となっています。
 そのため、車両で運搬する際は、消防法令に定める「運搬の基準」を守らなければいけません。

 基本的に運転者に危険物取扱資格は必要ありませんが、消防法令の技術基準を満たす容器に入れ、密封して運ぶ必要があります。
 運搬容器は、金属製容器のドラム缶・携行缶、もしくは灯油専用ポリ容器を使用しなければなりません。

※運搬基準に該当している容器は左図のような表示がついています。

 ちなみに、不必要な状況で灯油を持ち歩いたり、ポリタンクを屋外で保管していると放火犯罪の対象となることもあるので注意してください。
 ■ 灯油の積載・運搬方法
灯油配達
灯油の積載方法
 さて、では次に灯油を車に積載する方法について見て行きましょう。

 危険物である灯油の積載方法は、以下のように定められています。

●危険物の積載方法

1.固体の危険物は、内容積の95%以下で収納しなければなりません。
2.液体の危険物は、内容積の98%以下で、かつ、55℃の温度において膨張により漏れないだけの空間容積を残して収納しなければなりません。
3.運搬容器の外部には、次の内容を表示し積載しなければなりません。
 ・危険物の品名、危険等級及び化学名
 ・危険物の数量
 ・収納する危険物に応じた注意事項
4.危険物は、運搬容器が転落、落下、転倒又は破損しないように積載しなければなりません。
5.運搬容器は、収納口を上方に向けて積載しなければなりません。
6.同一車両において異なった類の危険物を積載し、運搬するのは原則として禁止されています(ガソリン・灯油・軽油はすべて第4類)。
7.高圧ガスとの混載は禁止されています。
灯油の運搬方法
 では、車に載せて運ぶ場合はどうすれば良いのでしょうか?

●危険物の運搬方法

1.危険物を収納した運搬容器に著しい摩擦、動揺が起きないようにきちんと緊縛する。
2.運搬中危険物が漏れそうな事態のときは、応急措置を講ずるとともに、もよりの消防機関等へ通報しなければならない。
また、特に、指定数量以上の危険物を運搬する場合には次の規制があります。
3.車両の前後の見やすい位置に右記の標識(30cm×30cm)を掲げなければなりません。
4.休憩等のために車両を一時停止させるときは、安全な場所を選び、かつ、運搬する危険物の保安に注意しなければなりません。
5.運搬する危険物に適応する消火設備を設けなければなりません。
指定数量以下の場合であっても、安全のため上記4と5を、遵守しましょう。
 ■ 灯油の保存方法
灯油のオイルタンク
灯油の保管
 さて、灯油を運搬する場合は、危険物の運搬に関する決まりと同じですが、保存しておく場合はどうすればよいのでしょうか?

 基本的に、灯油は紫外線や水滴などの水分、温度によって参加や重合反応を引き起こします。

 そのため、不完全燃焼を起こしたり、異臭の原因にもなります。

 購入したシーズンで使い切るというのが良いでしょう。

●灯油を保存する際の注意点

  • 強酸化剤と一緒に貯蔵したり、ガソリンや軽油、水などが混入することは避ける。
  • 換気に注意し、蒸気の発生に気を付ける。
  • 直射日光を避け、冷暗所に保存する。
  • 膨張による流出に注意する。
  • 長期保管は避け、シーズン越しの灯油は絶対に使用しない。

 また、灯油の品質に異常が生じた時は、機器の故障の原因にもなりますので、使用を中止してガソリンスタンドで回収してもらうようにしましょう。

 さらに、灯油を頻繁に使用する業種の人だと、大量の灯油を貯蔵する事になるでしょう。

 この場合、1,000L未満まで貯蔵が認められていますが、設備などを整える必要があります。
 貯蔵方法は、消防法に従うようにしてください。

 また、灯油を200L以上を貯蔵する場合は、消防署に届け出て、検査を受けなければなりませんので注意して下さい。

 他にも、消火器や標識、危険物を取り扱う配管などにも規制がありますので、詳しくはお近くの消防署へお問い合わせください。
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